熱性けいれんに対するジアゼパム坐剤の使い方

坐剤 外用薬

乳幼児期(生後6ヶ月から4~5歳まで)には、発熱時にけいれん(熱性けいれん)を起こすことがたびたびあります。
熱性けいれんが起こりやすい子どもには、発熱時に抗けいれん薬(ジアゼパム坐剤)を使用します。
この方法により、熱性けいれんを予防することが可能です。

ジアゼパム坐剤(ダイアップ®)の使用法

急な発熱によるけいれんが起こった場合

すぐにジアゼパム坐剤を使用します。通常15分程度で効果があらわれます。
発熱に対しては、まず衣服を脱がせ、首の横やわきの下を冷やしたり、水分を補給するなどで様子をみます。
どうしても具合が悪い場合のみ、解熱薬を使用します。ジアゼパム坐剤使用から30分~1時間あけてから解熱剤を使用します。

熱性けいれんの再発防止

熱性けいれんは、体温が急激に上昇すると起こりやすいので、37.5℃前後の発熱に気づいたときには、できるだけ速やかに、ジアゼパム坐剤(以下、坐剤)を1個、肛門内に深めに挿入します。
その後、38℃以上の発熱が続く場合には、8時間後にもう一度だけ坐剤を挿入します。
通常、2回の投与で終了となります。症状により、医師から特別な指示があった場合にのみ、2回目の坐剤を挿入してから16時間以上の間隔をあけて3回目を挿入します。
坐剤を使用した際には、挿入後30分間、坐剤が肛門からもれてないことを確認します。
坐剤が明らかにもれた場合には、新たに挿入しなおします。

ジアゼパムの血中濃度の推移

解熱薬坐剤を併用する場合

ジアゼパム坐剤の挿入後、30分以上間隔をあけます。
両坐剤を同時に使用すると、ジアゼパムの初期の吸収が阻害される可能性があるからです。

坐薬の基剤

坐薬の基剤には大きく分けて水溶性の基剤(主としてマクロゴール)と油脂性の基剤(主にハードファット、グリセリン脂肪酸エステル)があります。
水溶性基剤の坐剤は直腸内の水分を吸収して溶解し薬剤を放出します。
油脂性基剤の坐剤は直腸に挿入後10分前後で体温により溶けて薬剤を放出します。
これらの坐剤を続けて使用すると、水溶性基剤から放出された薬剤が油脂性基剤に取り込まれてしまい、吸収が阻害する恐れがあります。
油脂性基剤の薬剤を先に投与した場合、その基剤が直腸内に残っている限り影響を受ける可能性があるため、水溶性基剤の薬剤を先に使用します。

油脂性基剤
アセトアミノフェン(アンヒバ®、アルピニー®)
フェノバルビタール(ワコビタール®)
水溶性基剤
ジアゼパム(ダイアップ®)
ドンペリドン(ナウゼリン®)

備考

一時的に多少のねむけふらつきが出現したり、ときには興奮状態になることがあります。時間とともに軽くなりますので、特に心配はいりません。症状が強い場合や、長く続くような場合には、医師の診察を受けて指示をあおぎます。
この方法により、発熱初期の挿入タイミングさえ失しなければ、ほとんどの場合、熱性けいれんを予防できます。
なお、坐剤を使用した場合には、発熱の状況や坐剤の使用時間などをメモし、次の受診時に提出してください。坐剤が適切に使用されたかどうかを判断するために、大切な資料になります。

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